サイボーグの作業部屋

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下町ロケットの感想

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下町ロケット全4作品

全体的に読みやすい

本をよく読む先輩の勧めで下町ロケットを手に取り、2か月かけてやっと読み終わることができた。 本は全4巻で構成されており、読書をあまりしない私には少しボリュームがあった。 しかし、すべての本が起承転結の構造で描かれており、流れを理解しながら読むのがとても容易であった。

利用者を考えたモノづくり

登場人物としては、経営者や事務員、営業、弁護士など様々な人がいるが、私が技術屋だということもあって技術屋に着目した。 この本で大事にされている技術屋の考えは、「利用する人を想って開発することの大切さ」であったと思う。

技術を追求する人はよく、最新技術や面白い技術、好きな技術を搭載することを優先し、利用者の支払うコストや使いやすさを度外視してしまうことがある。 これは私もよくやってしまう。 しかし、利用者側としては、求めていない機能のためにコストを支払うのはバカバカしく、余計なおせっかいである。 このようなことがないように、利用者を想像しながらモノづくりをしていきたいと思う。

島津裕がカッコいい

この本に登場する技術者で一番あこがれるのはもちろん、島津裕だ。 島津は天才と呼ばれるほどの技術者であり、さらに世の中のモノづくりの時流も見えている人だと感じた。 大企業に属する技術屋は、上から求められた開発をすることが一般的だが、それが本当に必要か問いながら仕事をしている。 物語の中では、本当に必要だと思うものを提案しても上司に潰されてしまったのだが・・・ 最終的には好きに開発ができる環境に身を置き、提案していたモノを開発するというハッピーエンドになる。 私も島津さんのような技術者になりたい。